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生 田 義 信
Yoshinobu Ikeda
心に描いたお菓子が、自分の手で味と共に形になっていく…
【写真】生田義信

社団法人 日本洋菓子協会連合会 常務理事
日本洋菓子工業協同組合 理事
社団法人 広島県洋菓子協会 会長

私がお菓子の道に進みたいと思ったきっかけは、もちろん生家が和菓子屋だったこともありますが、幼いころ、忙しく働く母が時間を見つけて作ってくれた、今で言うとホットケーキの味が忘れられないことから始まります。 部屋中にバターと焼き上げた時のあのおいしそうな香りがいっぱいに広がり、何と表現していいのかわからない旨み…。このようなお菓子が再現したく、ほんのちょっとしたきっかけが、心を大きく動かしました。

今日の出来事は今日中に解決する!

同じ菓子の道に入るのだったら、なぜ、シュークリームは空洞になるのか、など、基本をみっちり学びたいと考え、学校を探しましたが、当時残念ながら広島にはまだお菓子の専門の学校がなく、やむなく東京に行きました。 それまでは、明日があると先送りしていた私が、心機一転専門学校で学ぶ時間は今しかないと考え、実習で教わった今日の出来事は今日中に解決する!と小さな目標を決め、バインダーに実習のレシピ、作り方、特記、注意点…など復習を兼ねて書き残し、ページが増えるごとに書き残したことが誇りになり、卒業してからも菓子について調べたい時、何度もお世話になっています。 また、ある時、新商品開発でどうしても仕上がらなく、6年間挑戦し続けていましたが、偶然広げたノートのたった1行、しかも小さく書いていた特記事項がヒントになり、今では店の看板商品にまで成長してくれています。

【写真】生田義信2

しっかりとした基本を学び、一歩一歩確実に自分のものにできてきたから...

鉄は熱いうち打て!ということわざがありますが、20代までに学んだ技術は体で覚えるため、生涯自分の宝として使うことができています。共に学び苦労してきた学生仲間は、同じ職人となった今でもよき相談相手として交流が続いていて、時代と共に深さが増しています。

心に描いたお菓子が、自分の手で味と共に形になってゆく…。こんな夢が実現できるようになったのも、ネジが回転して木に穴を開け進むように、しっかりとした基本を学び、一歩一歩確実に自分のものにできてきたから今日があるのだと感謝しています。 我々ふるさと広島にもすばらしい専門学校で学べるチャンスが現実にやってきました。どうぞ、大きな夢に向かって一歩一歩押し進められることを期待します。

Profile

生田 義信
1947年生まれ。広島県出身。
1968年 凱旋洋菓子店入社(東京都)
1973年 ブルメン洋菓子店(大阪府)
1975年 ルリデン洋菓子店(広島市)
1982年(株)バイエルンオープン

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