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カフェビジネスの最新情報
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講師紹介では、カフェビジネスコースに教えに来てくださっている先生方にお話を伺っていきます。
第1回目は、ラッピング授業を教えてくださっている生田先生です。
Q.先生の経歴を教えていただいてもよろしいですか?
私は、東京の文化服装学院のアパレルデザイン科を卒業しました。学生時代はデザイナーになるのが夢で、服作りやデザインの勉強をしていました。その後、結婚を機に広島に来ることになったのですが、その結婚相手がお菓子屋さんの人だったので、私もそこで働くことになりました。そのお菓子屋さんが今の職場であるバイエルンです。
Q.先生は、去年とその前の年にジャパンケーキショーのディスプレイ部門に出品されていますが、ジャパンケーキショーに出ることになったきっかけはなんだったんですか?
ジャパンケーキショー自体は東京にいる頃から、知っていたのですが、お菓子関係の人が出すものと思っていたので、自分で出すということは考えてもいませんでした。ですが、わたしもお菓子屋さんで働くことなり、せっかくだからと出してみることにしました。
私はお菓子屋さんといっても販売の仕事をしているので、お菓子を作ることはできません。でも、普段お店でラッピングをやらせていただいているので、そこでなら自分の力を発揮できると思い、ディスプレイ部門に出すことにしました。
Q.はじめてお菓子のコンクールに出品されたかと思うのですが、いかがでしたか?
ディスプレイ部門というのは、その前の年まではラッピング部門というものでした。ラッピング部門は、ラッピングしたものを飾るという形のもので、ディスプレイの中にお菓子を入れるという規程はありませんでした。それがこのディスプレイ部門からその中にボンボンショコラ(チョコレート菓子)・ドラジェ・パートドフリュイというコンフィズリー(砂糖菓子)を入れて、ディスプレイの中でそれらをどのように販売するのかというテーマに変わりました。それに伴い、空間も以前より大きくなったんです。
前年の例がまったくないので、どんなものをしたらいいのか分からないという点では非常に悩みました。ですが、逆にどんな作品が選ばれるのか分からないので、チャンスだとも思いました。私は、当時お菓子屋さんで働いて半年しかたっていなかったのですが、今までの経験を生かして作品を作ろうと考えました。
作っていくうえで難しかったのは、空間の利用方法。私はシンプルなものが好きで、作品も「白」という色にこだわり作っていたのですが、シンプルにしてしまうとさみしくなるんです。
そこで、服作りなどに利用される光沢のある素材を駆使して、仕上げました。
Q.それで、先生ははじめてにして銀賞を受賞されたんですよね。そして、次の年も出品されたわけですが、一年目と比べて、どうでしたか?
前の年に受賞しているので、プレッシャーもありました。でもそれ以上に、今年はもっと上を狙いたいという思いが強かったです。ただ、前の年の例があるので、みんながそれをどんな風に使ってくるのかという迷いや去年受賞した作品が今年も受賞するのだろうかといういろいろな邪念も入ってきました。1年目は自由に作ったのですが、今度はどうしても賞を意識してしまいます。でも、2年目は自分がこのようなものを作りたいというはっきりした考えもあったので、それに向かって進んでいきました。
Q.2年目の作品にはどういうこだわりがあったのですか?
前年度は、白にこだわって作ったのですが、この度はカラフルに、そして土台からしっかり作ろうと思いました。また、ディスプレイするお菓子にもこだわりました。パートドフリュイというお菓子を使ったのですが、これは宝石とも言われます。そこで、本来は四角い形をしているのですが、ダイヤの形にして飾ることにしました。さらに、作品をどこから見るかでイメージも変わってくるので、目線にも気を配って作りました。
Q.それで、2年目には金賞を受賞されたんですよね。本当におめでとうございます。
先生がジャパンケーキショーに出て良かったと思うことは何ですか?
学生時代はデザインの勉強や服のことなど、常に考えることが多かったのですが、社会人になるとどうしても仕事以外のことで頭を使うことが少なくなってしまいます。ですが、こうして年に一回ジャパンケーキショーに出品することで、それに集中することができるので、すごくいい機会を与えてもらっていると思います。
Q.今年も挑戦されるんですか?
はい。
今年も頑張らないといけないですね。
Q.それでは、話題が変わりますが、先生がされている仕事の楽しさ・魅力はなんですか?
最初はラッピングができることが楽しかったんです。自分の考えたラッピングを買ってもらえるとうれしかったですし。
でも今は接客することが楽しいです。お客様に声を掛けることが楽しいですね。一声掛けただけで、その商品を選んでもらえたりするので。そしてまた、お客さまが喜んでくれる反応がわかるとさらにうれしくなります。学生時代もアルバイトで接客をしていましたが、その時は、そういうことまで考えてはいなかったのですが、今になって接客の大切さを実感しています。
Q.先生が仕事でこだわっていることは何ですか?
お客様には絶対に笑顔になって帰ってもらうことです。
ムスっとした顔で来られても、帰るときには笑顔で帰っていただきたいと思っています。
Q.実際にはどういうことをされているのですか?
やはり、お客様に声をかけるようにしています。
声をかけなかったら、そのまま終わってしまうので。
ありきたりのことですが、天気のことや以前来てくださったお客さまにはその時の話をしたりと、必ず一言、声をかけています。開店直後や閉店前は忙しいですが、それでも、お客様が笑顔になれるような接客を心掛けています。
-最後に学生へ向けてメッセージをお願いします。
学生の時は、何でもチャレンジしてできることはすべてやってほしいと思います。
チャンスは自分で気付かないとこにあるので、普段の生活を一生懸命過ごすことが、全てチャンスにつながります。
人生に無駄なことはないので、常にアンテナをはって、何にでもチャレンジしてください。
どうもありがとうございました。
今日の紅茶実習では、水の種類、湯の沸かし方、茶葉の量などの違いによる紅茶の違いを勉強しました。
ポットにお湯を注ぐと、茶葉がお湯の対流によって浮き沈みします。これをジャンピングといいますが、これがおいしい紅茶を入れる時のポイントです。組み立ての水にはたくさんの酸素が含まれていて、この酸素が紅茶のジャンピングの手助けをしてくれます。
しかし、沸騰手前のお湯やずっと沸かし続けているお湯、2度沸かししたお湯だと、うまくジャンピングをしてくれません。
また、日本の水はほとんどが軟水ですが、硬水を使った場合にも紅茶に違いが出てきます。
今回は硬度約1500のペットボトルの水を使用しました。すると、ジャンピングをしない、そして出来上がった紅茶はにごり、色の濃いものになりました。もちろん味も違います。
ヨーロッパの水はほとんどが硬水なので、紅茶は日本の水で入れたものよりも色が濃いものになります。このため紅茶は英語で『Black Tea』ともいわれます。
紅茶を入れる時は、浄水器を通した汲み立ての水道水を使い、その沸かし立てをすぐに注ぐのがベストです。
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