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カフェビジネスの最新情報
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Q.紅茶の魅力というのは何ですか?
もちろん味や香りに惹かれるのは当然あります。特にダージリンの新茶やブレンドしていない紅茶というのはすごく魅力的です。
紅茶というとヨーロッパから輸入されているものがほとんどで、ブレンドティーとフレーバードティーの割合が多くを占めています。一般の方はそういう紅茶を飲まれる方がほとんどですし、こういうものの方が好きという人の方が多いです。ダージリンのファーストフラッシュなどの新茶は味や香りがはっきりしている分、渋みも強くでます。やはりブレンドしているものの方がマイルドで、そちらの方が飲みやすいので、新茶はそういう部分で受け入れにくいというのもあります。ある程度飲むとおいしいと感じてもらえると思うのですが、その手前の飲みやすいと感じる段階で紅茶が好きという人がまだまだ多いのです。
日本人は本来複雑なものより、混ぜていないものの方が好きだと思うんです。ですから、新茶とかブレンドしていない紅茶の魅力をもっと知って欲しい、伝えたいと思っています。
Q.紅茶の新茶の時期というのはいつなのですか?
ダージリンは春、夏、秋にでるので、10月初旬ごろが夏の新茶の時期で、秋に摘んだものは年明けになります。産地によっても違うので、茶葉の範囲を広げれば、結構新茶はあります。
オーナーさんの中には、新茶がいいのは分かっているけど、ホールのスタッフが分かっていないから、無難な紅茶を選ぶという方もいらっしゃいます。また、紅茶を頼むお客様は、オーナーさんよりも紅茶にうるさい方がわりと多いんです。癖のあるものやウンチクが必要なものだとお客さまの方が詳しくてお店の方がついていけない。だから、業務店さんでも無難なものを選ぶという傾向が強いです。そういった面でも新茶の魅力を多くの人に分かってもらうのは難しいなと思いますが、そういうところを知ってもらうために今この仕事をやっているともいえますね。
Q.先生が今気に入って使っていらっしゃる器具はありますか?
器具はそんなにこだわって使ってはいません。普段使っている器具もこだわっているというより便利だから使っているという方が強いです。
普段、仕事中や家で紅茶を飲む時はマグカップで飲んでいます。休日などはティーカップも使いますが、普段は一回にポット1杯分(ティーカップ2杯分)飲んでいますから、特別いい道具というよりは、手軽に飲めるマグカップを使います。実際、ティーカップとマグカップだと香りの感じ方は違うんですけどね。
Q.先生にとって、紅茶を入れるということは日常のことなのですか?
はい。紅茶を難しいという人もいますが、そういう人は週に1回しか入れないとか、誰かが遊びに来たときにしか飲まないという方が多いんです。紅茶を入れるのは、慣れだと思います。普段から緑茶を家で飲む人は緑茶を入れることが手間だとは思わないのと同じような感覚です。
私は普段から紅茶を飲んでいますので、茶葉を計らなくてもさじ加減は分かりますし、お湯を注いでからの時間を計ることもしません。日々飲んでいれば、ジャンピングの加減でわかるんです。そうなると手間だとも思いませんしね。
Q.最後に学生にメッセージをお願いします。
二年間あるので、二年次が終わった時点でどの位分かってもらえるかなと思っています。
どうしても今の子達は、茶葉で紅茶を入れることに接していないと思いますし、緑茶でもペットボトルが当たり前になっています。当然味は経験で変わる部分もありますし、10代、20代前半で紅茶が本当においしいと感じるのは一部だと思います。中には、ミルクティーはなく、ダージリンが好きという人もいますが、そういった人はごく少数です。
製菓の方面に行く人にとっては、飲み物はサブかもしれませんが、カフェを目指す人は違うと思います。ですから、紅茶に慣れないうちにあまり嫌いに思って欲しくないですね。
広島のお店だと、食事が主だったりケーキが主だったりと全般的に飲み物に対する思いが少ないお店が多いと感じています。ですから、もう少しおいしい飲み物を出したいというお店が増えてもらえれば思います。
学生のうちから勉強するのはいいことだと思いますので、自分たちがお店を出す時は飲み物もおいしいお店をやってもらえればと思います。
これからが結構楽しみですね、今の学生たちは。
ありがとうございました。
今日の紅茶実習では、紅茶を入れる道具について教えていただきました。
まずは、ティーポット。
形は丸い形で、縦長のものよりも横長のもの。素材は、陶器などの保湿性の良いもの。そして、蓋は引っ掛けるところがついて落ちないようになっていて、通気穴があいているもの。
紅茶は本来片手で注ぐものなので、蓋に手を添えなくても蓋が落ちない工夫がされているティーポットがいいそうです。
次にティーカップ。
これは口が広く浅めのカップ。口が広いことで、紅茶の香りが広がりやすくなります。そして、浅いカップの方が紅茶の水色がきれいにみえます。
ティースプーン・ティーメジャー。これは茶葉を計るときに使う大切な道具です。
ティーストレーナー。これは茶葉を漉すものですが、カップに置いて使うのではなく、手で持って使います。
他にも、シュガーポット・ミルクピッチャー・ティーコジー(保温用)・ホットウォータージャグ・紅茶の鑑定用のポットなどさまざまな道具、そしてその使い方などを教えていただきました。
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